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言葉で治療する

先日、随分昔に購入した鎌田實医師が書かれた「言葉で治療する」という本を、
読み直していました。初版は2009年、週刊朝日で連載されたものをまとめたものです。
医療者の言葉によって救われたり、どん底に落とされたりした患者さんの実話を中心に、
重い病で苦しんでいる患者さんヘの言葉かけが、医療者にとってとれだけ大切なことか
ということが、今さらながら再確認できる一冊でした

文中に16世紀のフランスを代表する外科医パレの言葉が引用されていました。

「時に癒し、しばしば慰め、常に励ます」

また、患者さんの心に寄り添えない医学は医学でないと。

そして、言葉を大事にして、大事にして、大事にしながら、
最後に言葉を超えたところに、医療の魅力があると。

言葉での治療は精神科の専門用語ではムントテラピーと言います。
ムントは言葉、テラピーは癒しですね。
この本を読みながら、これまた昔々読んだユング心理学の日本での第一人者である
河合隼男先生と谷川俊太郎さんの対談「魂にメスはいらない」を思い出しました。
この話をすると長くなるのでまた・・・。

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先日、15年間毎週治療させていただいていた患者さんが89歳でお亡くなりになり、
お別れ会に参列させていただきました。
ゴルフが好きな、上品でスーツの似合う素敵なおじいちゃんでした。
鍼灸治療が効いたのか、15年間大きな病気もせず、最後3ヵ月ほど肺炎で入院し、
ご家族にお聞きしたところ、あっけなく旅立たれたそうです。
大往生ですね。

いつも治療に来られた時「前回、鍼された後はどうでしたか?」と聞いても、
「私は先生に会いに来てるんだよ」とそれしか答えてくれず、
鍼が効いたとは一言も言ってくれませんでした(笑)
治療家としては何とも複雑な気持ちになったものですが、
大病をされなかったことを考えると、それでも癒しにはなっていたのかなぁ・・・と。
もう少し長生きされると思っていたので、治療が至らなかったのかなぁという
私自身の反省もあります。

S.Oさん、長い間来てくださってありがとうございました。
心よりご冥福をお祈り申し上げます。


by yurikak5 | 2019-02-27 19:19 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(0)
先ほどNHK「ガッテン!」で鍼治療の特集番組が放映されていました。
1月に予定されていたものが、全豪オープンテニスで延期になり、
まだかまだかと首を長くして待っておりました(笑)

私もかれこれ25年、この道で生計をたてておりますが、
これだけ鍼に好意的なテレビ番組は快挙です。
師匠がH7年に出演された「ソリトン夢時々晴れ(NHK教育テレビ)」
以来ではないかと思われます。
WHOが認めて以来、本当に時代は変わりつつあるなぁと思います。

今年は1/4のNHK「あさいち」で、新年早々から東洋医学の特集がありました。
私の母もこれを見て、東洋医学の価値を再確認したようです。
娘がこれだけ長年関わっていて、私の鍼治療をずっと受けているにもかかわらず、
母にとっての鍼は「なんかよくわからんけど良さそうなもの」程度の認識でした(^_^;)
テレビ、それもNHKでやる、これだけで信用が増すのだなぁとつくづく。。。119.png

今回の番組でもあったように、鍼の世界は奥深く不思議な部分もたくさんあります。
短時間ではとても説明できません。

番組内容を見て、ひとつだけここに書いておきたいと思ったのは、
番組中ではおそらく分かりやすく説明できるように、
押して痛みがあるツボをツボとして認識すると言っていましたが、
押して痛みがあるツボは「実」のツボです。
実のツボにはコリのようなもの(実邪)があり、押すと激しく痛みます。
その実邪に鍼先があたるとズーンとした響きを感じます。
実邪を取り、気を通じさせる刺鍼法を瀉法といいます。

しかしツボは専門用語では「穴(ケツ)」ともいうように、
落とし穴のように凹んで押しても痛くないツボがあります。
これは「虚」のツボで、冷えて、発汗して、弛緩している状態です。
気血が足りなくなって弱っているため、強刺激の鍼は逆効果となります。
虚のツボには気血を補って気を通じさせる刺鍼法、
補法での治療を用います。お灸を用いることもあります。
うまく効くと弱って凹んでいたツボが温まり弾力が出てきます。
(私の所属している北辰会ではこうした弱ったツボへのデリケートな触診も
重要視しています)

細かくいうと虚と実が入り混じった「虚中の実」という段階もたくさんあります。

このテレビのゲストからの質問にもあったように、
「ツボって何ですか?」という質問も本当に多いものです。
ツボ人形を取り出しては、何度も何度も患者さんに伝わるようにお話ししますが、
それでも「??」という顔をされることも多々あります。
最終的にはなんだか難しいことは良くわからないけど治ったからいいか、
と思われるようです。うちの母親もそんな感じですね(笑)

まぁ、専門家同志でも話せば尽きないマニアックな鍼の話ですが、
NHK「ガッテン!」でこれだけの番組を放映して下さったことは感謝の一言です。
もっともっと人類の宝物のような伝統医学、東洋医学のチカラでもって、
日本国民の免疫力や健康レベルが上がってくれることを日々願ってやみません。
更なるは、どんな病気にでも保険適用がされるようになったら夢のような話ですね。

3月には昨年NHKで放映された2時間番組「東洋医学ホントのチカラ」が
リメイクされて再放送というお話も聞きます。こちらも楽しみです☆


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「おはよ~174.png

本日気温が高すぎて、冬眠を終えバタバタし出した笹の助。
といっても今年はほとんど冬眠してませんでしたが。



by yurikak5 | 2019-02-20 21:53 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(5)

MOA美術館

先日、仕事の関係で熱海に行く機会があり、
かねてから気になっていたMOA(エムオーエー)美術館を訪れました。

建物も立派ながら、素晴らしい美術品がたくさん。
それも個人利用に限り、写真取り放題150.png
美術館で写真撮影可のところはまずないので、
本当にいいのかしら?とドキドキしながら撮りました(笑)

ガラスに反射しない工夫がされているらしく、スマホでもとてもきれいに177.png
ある方に聞いたら、美術館所蔵の場合は写真撮影ができるとのことでした。
著作権の問題なんですね。なるほどーーー。

私の気に入った写真を何点かアップさせていただきます110.png

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色絵花鳥文蓋物 伊万里 柿右衛門様式


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加彩馬俑

 自然に風化した色合いが美しいです

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色絵藤花文茶壺


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詳細不明 

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聖徳太子立像


幼い頃の聖徳太子さま

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国宝「紅白梅図屏風」

尾形光琳

ちょうど開催中の展示物でした。

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人がまばらな美術館にくると、ざわめいていた心がスーッと落ち着くのがわかります。

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アートは癒しですね。

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広々として海が見渡せる、能楽堂もある素敵な美術館でした162.png
案内してくださったK様、ありがとうございました。





by yurikak5 | 2019-02-13 21:17 | | Comments(0)

6年半生きたメダカ

立春に入りました178.png

患者さんの脈も少しずつ深い位置から表へ、少し緊張ぎみの弦脈が混じりはじめ、
頭や目鼻、首や肩など上半身の症状を訴える方が増加しています。
皮膚にはまるで土から芽が出るような張りとふくよかさが現れ、むくみ?と心配される方も。
これは自然の姿、病気ではありません。これから芽吹くんだ‼という発揚の合図です。
いくつになっても春はやる気を持って新しいことにチャレンジし、
体をよく動かしていれぱ病気になりません。
くすぶるとウツウツとして体調不良を起こしますのでご注意くださいね。

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さて訃報です134.png

6年半飼育したメダカが今年に入って亡くなりました。

2012年の8月にメダカを10数匹飼い始めました。
ほったらかしのベランダ飼育です。
ヒメダカ、青メダカ、しばらくしてから黒メダカ。
しばらくすると卵をうみ、稚魚がたくさん産まれましたが、
大きく育つ子はあまりいなかったと記憶しています。

段々と個体は減り、最後の一匹になったのが、2年前くらいだったでしょうか。
そのオレンジ色の一匹をヒメちゃんと名付け、毎朝、水槽の上に上がってきて、
餌をねだる姿を楽しみにしていました。

昨年末はまだ元気にしていました。
最近寒くなり、しばらく姿をみないな、冬眠?でも何かおかしいなと、
と水槽内を調べてみましたら動かなくなっていました。

メダカの寿命は人工飼育下でも3~4年と言います。
ヒメちゃんの6年半って、ギネス並みではないかしら?
よく頑張ったな~と、たかが一匹のメダカながら心底尊敬します。

メダカが何年生きたかなんて、数えている人もあまりいないでしょうけれど、
その記録があるのも、このブログのおかげです(笑)

ヒメちゃん、そうとう強い個体だったのでしょう。
長生きしてくれてありがとう。安らかに眠ってね。

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昨年10月のヒメちゃん↓

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ちなみにメダカを飼いだした頃、ヨモギとマロンがまだいました。
マロンは老齢で白内障ぎみになり、目があまり見えていない感じの時。
懐かしいなぁ。。。あの世で二羽で仲良くしているかな110.png

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ちなみこのブログ「ヨモギ日記」を始めたきっかけは、ウサギのヨモギの成長日記からでした。
ヨモギという名は私の仕事道具の艾=ヨモギから名づけられています。




by yurikak5 | 2019-02-06 20:09 | 動物いろいろ | Comments(0)

鍼灸と動物と音楽と☆漢方柚鍼灸院・院長ブログ


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