夏バテと東洋医学

大阪、猛暑日が今日で連続12日目119.png
心身ともにおかしくなりそうな毎日が続いています。
でも明日でそれも終わり、台風は心配ですが明後日からようやく気温は下がりそうです。

もちろんのこと、患者さんのお体にも異変が起きていて、
もともと陰虚傾向の高齢者では、舌診では舌根部(舌の奥の方)や舌の先の苔が
ひどく剥れてしまっている方が。舌根部は腎、舌先は心の弱りを示し、
長期にこの舌が続けば危険と言っていいほど、あまりよろしくない状態です。

東洋医学では陰液不足と言って、熱によって体の水分が枯渇していく様を
舌診が教えてくれている、一種の脱水症状とも言えるのですが、
一度に水をガブガブ飲んだら解決するかと言ったら、
根本的に高齢者は陰陽両虚と言って体力が弱っているため、
水を多量に摂取すると浮腫んだり、水分過多で頻尿になったり、
冷えて風邪を引いたりと、違う病変が起こって来ることも多々あります。

そういう方にはまず滋陰清熱という方法を取り、
また胃の気が損なわれないように脾胃を補う治療をします。
そして養生法としては、汗をかかないように、よく寝るように言います。
「炎天下では絶対に無理しないでね~~、日陰を歩いてくださいね~~、
日が暮れてから用事して下さい~~」
と患者さんに懇願します(笑)

漢方薬には「清暑益気湯」という夏バテ予防の方剤があります。
これはもともと「生脈散」(人参・麦門冬・五味子)という薬の加減法なのですが、
配合(詳しく言えば出典は三種類ありそれぞれ配合は違うのですが)を見れば、
気を補って脾胃を元気にする人参や黄耆(オウギ)、潤いを益す麦門冬など、
体力を補うものを中心に、理気と言って気を巡らせる陳皮(ミカンの皮)、
毛穴を引き締め発汗させ過ぎないようにさせる五味子、
体の熱を冷ます黄柏などが入っています。

私は鍼灸師なので、それを鍼灸に置き換えて治療するわけですが、
最近は胃の気、体力を補うために足の太陰脾経の原穴、太白というツボに補鍼を、
滋陰清熱は百会、照海というツボを使うことが多いです。

熱中症は初期は冷やせば改善しますが、体力が低下し、陰虚内熱という形をとると、
一時的に良くなっても、また悪化することがあります。
多少時間はかかっても、気を補う、体力をつけるということが必要です。
韓国料理では夏に鶏肉と朝鮮人参の入ったサムゲタン(参鶏湯)を食べるといいますね。
東洋医学は熱中症や夏バテ予防には大変優れているなぁと、改めて実感しています。

c0145449_23330463.jpg

天神祭の今日、燃え盛る夕焼け




by yurikak5 | 2018-07-25 23:36 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(0)

鍼灸と動物と音楽と☆漢方柚鍼灸院・院長ブログ


by yurika