鍼は難しい

鍼灸を仕事として15年。未だに鍼は奥深く難しい。
45年やっている師匠ですら、まだまだだという。
おそらく一生かかっても終わりはないのだろう。
だからこそおもしろいと思って選んだ仕事だが、
今や仕事というよりライフワークといった感じ。

鍼はご存じの通り、髪の毛ほどの細いステンレスの金属を
体の中に数ミリ刺し入れ病を治すのが主流だ。
子供には接触鍼といって、触れるだけの治療でよく効く。

鍼にはお茶やお花のように流派がある。
私が所属している流派(北辰会)では、1~5本と刺す本数がかなり少ない。
というのも、実は的確に選べば、少ない方が効果が高いのだ。
その際どのツボを選ぶかが非常に重要なのだが、
選び方も幾通りかあって、どれを選択すれば一番早く治癒するかは、
経験を積まないと分からないことも多い。

鍼の太さ、刺すタイミング、刺す深さ、方向など、それらすべてにより、効果が違う。
その効果を脈診や舌診、体表の変化などで確かめて、診療を終える。
もちろん下手をすれば悪化させてしまう。

また6本の指で診る、この医学独特の脈診では、
西洋医学のように、脈拍数や早いか遅いかなどだけではなく、
例えば「弦」と言ってギターの弦をはったように固い脈とか、
「緩」と言って緩み過ぎの脈とか、非常に抽象的でデリケートな感性を
必要とする表現がたくさんある。

私はもともと趣味で音楽をしたり、デザインの仕事についたりして、
体を壊しこの仕事に転職したが、鍼灸も実は芸術的な感性をかなり必要とする
仕事だと思っている。とはいえ、証を決定する理論的な部分も必要だ。
やっぱり鍼は難しい。

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            中国広州中医薬大学との学術交流にて(2007)
Commented by carpe diem at 2008-09-14 17:06 x
鍼灸のお仕事、頑張って下さいね!
可愛いうさぎも見たくてたまに来させてもらっています。
(カゴ猫のブログ紹介もありがとうです。毎日、みて笑ってます。)
鍼はまだ刺したことないんですが、漢方には興味があります。咳と皮膚の関係のお話はとっても参考になりました。
Commented by yurikak5 at 2008-09-14 18:23
carpe diem様
初めまして。コメントありがとうございます。
見知らぬ方が時々見てくださってると思うと、
何だかくすぐったいような気分ですね(笑)

東洋医学の話も良く読んで下さり嬉しいです。
かご猫、いいでしょ。何とも不思議な猫ですよねぇ。
by yurikak5 | 2008-09-13 23:52 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(2)

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