打鍼の槌の話

束の間の夏休みが終わり、バタバタした日常が戻ってまいりました。
そして8月最後の日曜日は、毎年恒例の北辰会の打鍼の研修会です。
今年は150人ほどの参加者で、中級班の指導をさせていただきました。

毎回教えさせていただきながら、得るものも多い研修会ですが、
今回、個人的に大変収穫だったことがあります110.png

打鍼の話は、ここにも何度か書いていますが、
先の丸い鍼を木製の小槌で腹部をコンコンと叩き、
腹壁にアプローチすることによって病を治していくという術です。
鍼は銀や金、ステンレスや真鍮など、材質によって効果が変わります。
槌は木製ですが、桜や黒檀、紫檀、楓、花梨などなど、
最近は業者が製作販売をしてくれるようになりましたが、
昔は東急ハンズなどに素材を見に行き、どの木がいいかなーと試しにいったものです。
当時は自分で好きな木を購入し、製作されている先生も多くおられました。
木の質感は様々ですので、自らの好みも選ぶ指標になりますが、
硬い木は瀉法に効きやすく、柔らかい木は補法に効きやすいとされ、
二種類あると便利です。私も数本持ち、患者さんのタイプによって使い分けています。

その中の一本。
私が24年前、初めて手にした槌がこれです。

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とても使いやすく、音が澄んで美しくよく響きます。
また補にも瀉にも使いやすく、今でも一番重宝している一本です。
この槌は当時、会内で槌を取り扱っておられたO先生の治療院へ求めにいったとき、
「君にはこれだね」といって分けていただいたものです。
その時に、多分木の名前を聞いたはずなのに、覚えにくい名前だったのか、
すっかり忘れてしまい、受講生に「何の木ですか?」と聞かれても答えられないままでした。

今回、先輩で正講師の高木幸二先生に、
「先生、この槌、何の木かご存じないですか?」と何気なくお聞きしたところ、
(ちなみに高木先生は内弟子時代に打鍼の修行をたくさんされていて、
その技術はかなり高レベルです)

「おお、それは!!俺が作った(考案)した槌やぞ!!!南米の"パドック"という木や」

パドック?!初めて聞く名前です。いったいどんな木だろう・・・??

名前がわかっただけでも嬉しかったのに、調べてみたら、またまた感動です。
なんと、パドックは木琴(マリンバやシロフォン)やギターにも使われる素材だそうで、
またマメ科の植物であり、成分にはイソフラボンが含まれていて薬効もあるそうです。
ということは、腎にも良さそうですね。

私はギターの音はもちろんのこと、実はマリンバの音も大好き。
音楽、特に木製の楽器好きの私にはぴったりの素材だったということですね。
なるほどなーと納得し、先生方に感謝することしきり。
これからも大切に一生使い続けたいと思います。

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マリンバの演奏で素晴らしいものを見つけました。
私の大好きなドラクエの曲の数々を、三人の可愛い女の子達で演奏されています。
可愛いだけでなく本当に上手です。お見事。




by yurikak5 | 2017-08-30 21:55 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(0)

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