「手伝ってもらう」

先日患者さんから聞いた、ほっこりするお話し。

Iさんは4才の娘Mちゃんの子育てしながら、
正社員としての仕事にも励んでいる。
いつも車で30~40分かけて、親子で治療に来られる。

一か月ぶりに来院したIさんは、
最近、仕事と家庭の両立で忙しく、イライラや肩こりがとれないという。

おまけに、子育てしやすいように異動になった部署の仕事内容が合わず、
自分に向いていないのかも・・・と真剣に悩んでいた。

ある日Iさんは、悩みかねて幼いMちゃんに聞いてみた。
「お母さん、今の仕事向いてへんのじゃないかと思うねん」

仕事の内容など分かるはずもないMちゃんはこう言った。
「そんなこともあるよ」

Iさんは続けた。
「そんな時、Mやったらどうする?」

Mちゃんの思わぬ返答。
「手伝ってもらう!」

Iさんは、わずか4才の娘の言葉に、目を見開いた。

生真面目な責任感の強い人ほど、他人に仕事をまかせられず、
弱音も吐けず、自分の飽和量が限界となり、病気を引き起こしやすくなる。
その深層には人には任せたくない、自分への過信も見え隠れする。
或いは、人の世話になっては申し訳ないという極度の遠慮がある場合や、
実際に人が足りない、経済的に不可能な場合もあろう。
しかしいずれにしても、頑張りすぎ、我慢しすぎで、疲労が重なり、
様々な病を引き起こす土台が出来上がってしまう。

自分の心と体が辛いなら、助けてもらえばいい。
ただそれだけのことなのだ。
そう思えば、方法は後からついてくる。

もちろんそこには頼む側の素直さと、
相手への信頼と感謝の念がないと成り立たない。

無垢な子供の魂は、大人以上に何もかもが見えている。
小さな先生に、また一つ学ばせてもらった。

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Commented by 1812yamaha at 2011-11-12 01:44 x
とてもよいお話ですね、自分に置き換えてみるといろいろ当てはまるような気が・・・何でも「すぎる」のは良くないようですね。
Commented by nmsan2008 at 2011-11-12 10:58 x
自力で何かを成し遂げることも大切だけど、他人に助けを求める
勇気を持つことも時には大切ですね。
“自尊心”って、人を進歩させるけれど、強く持ちすぎると進歩を
遅らせ弊害をもたらしますね。
人間って難しいですね。
Commented by yurikak5 at 2011-11-12 20:20
1812yamaha様
多少の頑張りは向上心になりますが、
過ぎるとどうしても押し付けがましくなってしまいますよね^^;
よく患者さんに、「いいかげん」は「好い加減だよ」って言ってます。
Commented by yurikak5 at 2011-11-12 20:24
nmsan2008様
その通りですね。押す(+)勇気、引く(-)勇気、でしょうか。
自分の手綱をうまく引けるようになることが、
何事にも一番大切だと思いますが、なかなか難しいことですね。
Commented by 44しっぽ at 2011-11-13 00:02 x
これは、3年ほど前の僕の症状そのものですね(苦笑)

少しずつ改善されてきましたが、会社組織の中では、
誰でも簡単にはできない仕事や、誰もやりたくないけれど、
誰かがやらねばならない仕事があるのも事実。

大切なことは心の持ちようで、やらされている、仕方がないという、
後ろ向きな考え方を持ったまま取り組んでしまわずに、
前向きな気持ちになれる、何かの動機を持つことのような気がします。
Commented by yurikak5 at 2011-11-13 21:50
44しっぽ様
おそらく40才前後になったら、結構こういう場面って経験することが、
多いかもしれませんね。
仕事も大分出来るようになり、教えられる側から教える立場に。
出来ないと思っていたことでも、乗り越えることでまた自信も
つきますので、前向きに頑張ることは大切ですよね。
でもハードルが高すぎると、怪我してしまうし。難しいところですね。
私も何度もそんなことがありました。
Commented at 2011-11-14 16:17
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by waterbird(@名古屋) at 2011-12-08 19:43 x
少し休みを取りに休憩室へ戻ってきたことろです。今の自分にピッタリの記事を拝見し、「好い加減」でいきたいなと思いました。

仕事があふれんばかりに出てきて、少し、疲れていました。
休めるときには、勇気を出して休もうと思います。
Commented by yurikak5 at 2011-12-08 22:16
waterbird様
こんにちは。公私ともに多忙なことと思います。
せっかく治してもらった体、自分で壊しては元も子もないですからね。
自分の体を大切にすることは、結果的に患者さんを大切にすることに
つながります。人生まだまだ長いですので、ゆっくりとね。
by yurikak5 | 2011-11-11 23:09 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(9)

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