痛みについて
2010年 09月 19日
痛みを発するように作られています。
この痛みは悪者のように思いがちですが、
身体を守るために非常に大切な機能のひとつであり、
痛みを感じなくなったら、私たちはあっという間に死んでしまいます。
鍼灸は特に痛みの疾患に効くとされていますが、
これは鎮痛剤で痛みを取る方法とは根本的に意味合いが違います。
痛みを長い間、鎮痛剤でごまかし続けていたらどうなるでしょうか。
胃が悪くなる人もいれば、痺れや麻痺に変わっていく人もいるでしょう。
基本的に身体が発している大切なサインを、無理に抑えこむのですから、
本能が欠如していっても不思議ではありません。
東洋医学では痛み→痺れ→麻痺と進行します。
痛みよりも痺れ、麻痺の方が重症で、数倍治しにくいのです。
鎮痛剤で痛みは取れたが、痺れになったとしたら、
それは全身状態は悪化していると考えてよいでしょう。
又、残念ながらその段階では、西洋医学でも即効性のある治療は
見当たりにくいのが現実です。
また痺れを治療しながら、良くなる過程において、
初めの段階の痛みが出てくることもよくあります。
好転反応です。喜ぶべき痛みですね。
鎮痛剤は、基礎体力がある人が単発的に使ったり、
重症で夜も眠れないほどの痛みの場合は、ある程度必要かもしれませんが、
慢性的に長期間使用するのは、注意が必要だと思います。
東洋医学・鍼灸の場合は、痛みの原因である気の滞った部分を通じさせたり、
熱や湿、瘀血などといったものを除去して治すため、
身体は清々しいものとなり、再発もしにくくなります。
「身体を大事にしてね、生活がおかしいよ、もう限界だよ」という身体のサイン。
ありがたい防御反応である痛みと、上手に付き合って治していきたいものです。
西洋医学で使う薬は、実はみんな「毒」なんですよね。
用法、用量、使い方によって毒が薬になります。
毒と薬は表裏一体、ひとつのコインの裏表ですね。
だから、副作用は避けて通れない問題かもしれません。
痛いことは辛いけど、人にとって必要な感覚なんですね。
確かに最も恐ろしいのは、痛みを伴わないで進行していく病ですね。
そのとおりですね。
実は西洋薬だけでなく、漢方薬や鍼灸でも同じです。
例えば漢方薬で起死回生に使う附子は、
猛毒のトリカブトの根ですが、大量に使えば殺人ですが、
少量だと起死回生になります。
自宅で出来る千年灸なども、気持ち良いからとあちこちに
すえすぎれば、かえって悪化するでしょう。
どちらにしても、正しい治療が必要です。
病気になると怖がってばかりで、冷静さを失ってしまいがち。
その原因となった自分の生活を、まず見直して欲しいです。
痛みを伴わないで進行する癌なども、そうなる以前は結構
様々な不調を薬でごまかしている場合も多いです。
熱が出るのは、高熱で、細菌などを寄せつけないための自己防衛。
それを薬で無理やり下げたらどうなるか。
体が疲れて悲鳴をあげているときに、「ファイト一発」などを飲んで
悲鳴を無視して進んだらどうなるか。
雇い主が奴隷に対して、それらの薬を無理やり飲ませて働かせることは、問題がある。
ならば、奴隷が進んでそれらの薬を飲むような状況を作り出し、
奴隷自らの選択で飲んだと思い込ませるような巧妙な仕組みを作り上げたとしたらそれは恐ろしいことです。
http://www.youtube.com/watch?v=YrwyOyw9Il8
昔このコマーシャルを見たとき、恐ろしいと感じました。
いまの日本はどうでしょうか。
鎮痛剤・解熱剤・強壮剤を打って命を縮めてでも働かせたいと思う体制側にとって、疲れや熱、痛みは、敵でしかない。
その敵のことを「ありがたい防御反応」という東洋医学は、
体制側の好かれる存在には、なりえないかもしれません。
そんなことを感じさせてくれたブログの内容でした。ありがとうございました。
勇気の出るコメント、ありがとうございます。
本当におっしゃる通りです。
西洋医学は軍事医学であり、戦争のために必要として、
明治政府が日本の第一医学としたようです。
平和な現代には、東洋医学の方が役に立つはずなのですが、
もはや西洋医学主流になってしまった日本では、
東洋医学の考え方はなかなか受け入れられません。
匿名希望さんのような、理解者がいて下さることは、
大変嬉しく、励みになります。