がんの死因

がん患者が、必ずしもがんが主訴で死ぬわけではない。
今日お亡くなりになった藤田まことさんも、死因は大動脈からの出血だ。
がんの死因の中で、案外多いのが自殺だという。
不治の病を悲観した挙句、自ら選ぶ死。
また化学療法の副作用によって、体がボロボロになり、
精神まで病み、命を絶つ人。
抗癌剤などの化学療法では最終的に白血球や血小板の減少を伴い、
貧血状態になるのを見れば、中医学的には心脾両虚から激しい心血不足を引き起こし、
そのため精神不安を生じ、うつ病状態になっていくというケースも考えられる。

今日もある患者さんとも話していたのだが、
そこでポイントになるのは、何故不治の病を抱えてまでも
生き続けねばならないのかということ。
不治の病だけでない。老化も同じ。
世の中の役に立たないのに生きていていいのか。
こんな自分なら死んだ方がましだと、
悲観的になってしまうのが自殺の原因となることが多い。

私の好きな中島みゆきさんの「断崖~親愛なるものへ~」
という曲の中にこんな歌詞がある。

「動き続けていなけりゃ倒れちまう 自転車みたいなこの命転がして
 息は切れ切れそれでも走れ 走りやめたら ガラクタと呼ぶだけだ この世では」

確かに、残念ながら日本では、会社で使い物にならなくなったら、
生きている資格がないというような風潮がある。

はたしてそうだろうか?私はそうは思わない。
人間は生きるために生きている。
動物は自殺などしない。
浮浪者になったって、生活保護を受けたって、
感謝の心があるのなら、生きれるところまで生きる権利はあるはずだ。
そういった手当は日本国は優しいのだから。

会社のため、家族のため、何かのためにしか
生きることができないのが、弱い人間の性だが、
しかし、それらが有限の場合、なくなってしまったら
生きていけなくなってしまう。決してすがりすぎてはいけない。

日々の生活を大切にしてほしい。
生きることそのものに喜びを感じたい。
ご飯がおいしいこと、あたたかい布団でねむれること、
雨露しのげる家があること、毎日大便小便が出ること、
話しかけてくれる誰かが一人でもいること、
爪が伸びること、髪が伸びること、
手足が動くこと、息が出来ること・・・
ささやかな喜びを感じられることは、いくらでも転がっている。
生かされていることの喜びに気付けば、
もはや病気にはならないし、例えなったとしても、心配はいらない。
お迎えが来るその日まで、生きるだけのことだ。

そしてそういうことを、死ぬ間際ではなく、
元気なうちにもっと考える必要がある。
やみくもに新興宗教に振り回されるのではなく、
自分自身の生き方を安定させるため
独学でも様々な哲学や宗教を読み、
きちんと学ぶことが大切だと思う。

「黄帝内経」という、東洋医学のバイブルにはそういった哲学があるから、
病だけでなく魂までも救われるのだと思う。

c0145449_22355760.jpg



Commented by nmsan2008 at 2010-02-19 19:16 x
風邪で少し寝込んだだけでも健康のありがたさが身にしみますね。

人は現在とともに、過去と未来を生きます。
だから人は自殺するのかもしれません。
「人生は生きるに値するか」は「シーシュポスの神話」で問われてます。
カミュは、不条理の中にも生きる意味を見つけようとし、
カフカは、「個人」と「世界」との断絶を前にして、
「解決」も「解釈」も「希望」も、一切を望んでいません。
カフカは不条理そのものを生きた人かもしれませんね。

中島みゆきさんの言葉はいつも心に触れます。
花、きれいですね。
Commented by kensuke at 2010-02-19 22:15 x
仕事の第一線から離れたら人生おしまい・・・みたいな考え方をされる人がけっこういらっしゃると聞きます。

申し訳ないですが、私には全く理解できません(^^;

私にとって仕事は生きて行く為のお金を稼ぐ単なる「手段」に過ぎず、
現在やってる仕事もそういう理由でしかありません。
実際、本当に好きでやってた自動車整備関連の仕事は給料も低く、
好きだけにムリをしてしまってカラダをボロボロにしてしまいました。
これでは本末転倒。
楽しく生きて行く為に仕事をしないと。

「仕事をする為に生きている」のではありません。
「生きて行く為に仕事をする」のでないと。

ま、ウチのオーナーみたいに「仕事が生きがい」の人はそれでイイとおもいますけどねー(苦笑
Commented by yurikak5 at 2010-02-19 23:21
nmsan2008様
素敵なコメントありがとうございます。
不条理そのものを生きる・・・それが真実なのでしょう。
この世から、悪も、病気も、なくなることはあり得ないですから。
みゆきさんの歌詞は、何年たっても忘れずに
脳裏に染みついています。

お花、好きなんです。活けるのは楽しいですね。
Commented by yurikak5 at 2010-02-19 23:28
kensuke様
こんばんは。喘息はほとんど良くなりました^^
会社人間、多いですよね。全く家庭も顧みず・・・。
仕事は生き甲斐でもいいんですけど、
それしかないって寂しいですよね。

これからの日本人男性は、アメリカ人のように、
自分の好きなことをするための仕事と割り切っていいと思います。
そうすれば、生きることがもっと楽しい国になるはず。
Commented by mizu-kusa at 2010-02-24 00:06
とても共感いたしました。
先日高校で最後の授業があって、もう彼らと触れあえないと思うと寂しくて仕方ありません。どの子もみんな私にとってとても支えでありました。彼らの何気ない表情や言葉に、その優しさを感じたりありがたく思ったり、何か特別なことをしなくても人はただ存在しているだけで人を支えることのできるものだと思います。たとえ病気でも介護が必要であったとしても。
お花、いつもきれいだなぁって思ってました^^ああ、お花も人を支えてくれるなぁ〜。それを思うと空や雲もみんなそうだなぁ〜。
Commented by yurikak5 at 2010-02-24 20:49
mizu-kusa様
コメントありがとうございます。
せっかく生徒達と仲良くなれたのに、お別れは寂しいですね。
でもまた小さな命との新しい出逢いが待ってますからね。
私は鍼治療で体を調整したことが、三人目を授かる
一助をなしたのではと、一人ほくそ笑んでいました。
不妊でなくとも、鍼をしていると出来やすくなるのですよ。
体質的に血虚があるので、どちらかといえば出産後の方が
体調不良を起こしやすいかと思います。
また困ったことがありましたら、いつでもご相談下さいね。

お花を見ていると幸せな気持ちになります^^

by yurikak5 | 2010-02-18 22:49 | 東洋医学・鍼灸 | Comments(6)

鍼灸と動物と音楽と☆漢方柚鍼灸院・院長ブログ


by yurika